【働き方別】Webマーケターの年収はいくら？未経験フリーランスで稼ぐには

Webマーケティングの世界には多くの働き方があります。

たとえば、企業の一員として働くインハウスのマーケターや広告代理店、そしてフリーランスとして活動する独立系のマーケターなど、多様な選択肢が用意されているのです。

今回の記事ではそれぞれの働き方におけるWebマーケターの年収の傾向を探りながら、未経験からフリーランスとして成功するためのヒントをお伝えしていきます。

Webマーケティング界でのキャリアを検討している方はぜひ参考にしてください。

【働き方別】Webマーケターの年収はいくら？

Webマーケティングの分野では、働き方によって年収に大きな違いがあります。

ここでは、Webマーケターが会社勤めとフリーランスの両方でどれだけ稼げるかについて掘り下げていきます。

広告代理店のWebマーケターの年収

代理店の売上は基本的に広告運用代行手数料に依存します。

そのため、ナショナルクライアントやグローバル企業などの大規模案件（広告費数千万円以上）を取り扱う最大手代理店と、十〜数百万規模の案件を扱う中規模代理店では売上に大きな違いがあるのです。

売上の違いはそのまま年収にヒットします。

たとえば、大手広告代理店である電通のグループ会社である「電通デジタル」であれば年収1000万円前後、中規模代理店の広告代理店営業部門であれば320万円前後（＋年2回の賞与）と差があります。

したがって、年収を増やすためには規模の大きな案件を取り扱う代理店に就職することが重要です。

事業会社のWebマーケターの年収

広告代理店以外にもWebマーケティングの仕事に携わる機会はあります。

それは事業会社にWebマーケティングの部署があることです。

たとえば、株式会社ZOZOの広告運用担当だと月給27.5万円～39万円ほどなので、年収に換算すると330万円～468万円となります。

この差はWebマーケティングがその事業会社でどれだけ重要視されているかによって発生します。

たとえば、一部の事業会社ではWebマーケティング部署には社員が1〜2人しかいない場合もあり、実際の運用業務は代理店に外部委託されるケースもあります。

就職先に自分のやりたい仕事があるかどうかは事前にチェックできるので、広告代理店以外の選択肢として覚えておきましょう。

フリーランスのWebマーケターの年収

フリーランスのWebマーケターの年収は平均300万から400万円の範囲に多くの人が位置しており、これは一般的な会社員の年収と同程度であるといえます。

フリーランスの収入はプロジェクトの規模やクライアントが設定した予算、引き受けた案件の数などに大きく左右されますが、中には年収で1000万円を稼いでいるフリーランスも存在します。

そのため、Webマーケティングの需要と将来性を考えると、今後さらに高い収入を得られる可能性もあるでしょう。

また、フリーランスのWebマーケティングの世界では個人のスキルや専門知識、営業力が収入に大きな影響を与えます。

これらを駆使して成功を収めるフリーランスも多く存在し、結果として高い年収を実現しているので、ポテンシャルは高い働き方といえます。

フリーランスWebマーケターの年収における強み

フリーランスとしてWebマーケティングの仕事をする時間と収入の比例関係は比較的緩やかです。

しかし、起業による組織化や外注を駆使した効率化を通じて業務時間を削減し、年収を増やすことは可能です。

広告コンサルタントとして働く場合、メディアやSNSを活用したりアフィリエイトやアドセンス収入を構築したりすることで、稼働時間を少なくし収入を増やすこともできます。

【仕事内容別】Webマーケターの年収・収入イメージ

Webマーケターは、デジタル環境で企業やブランドのオンラインプレゼンスを最適化し、効果的なオンライン戦略を実行する役割を果たします。

この多岐にわたる仕事内容は、年収や収入にも大きなばらつきがあります。

それでは、各職種の年収イメージをみていきましょう。

SEO対策業務におけるの年収・収入

SEO担当者はWebサイトやWebコンテンツの検索エンジンにおけるランキングを向上させるために、キーワードリサーチやサイト最適化などさまざまな作業を行います。

広告運用業務におけるの年収・収入

広告運用業務とはGoogleやYahoo、Facebook、X（旧Twitter）などの広告管理画面や分析ツールを活用して広告の配信を行います。

また、入札価格の調整からターゲット設定、クリエイティブの改善など業務は多岐に渡ります。

SNSの運用業務におけるの年収・収入

SNSの運用業務とは、主に企業のX（旧Twitter）やInstagram、LINEなどのSNSアカウントにおいて運用担当者が「いいね」や「リツイート」の獲得率向上、フォロワー増加を実現する仕事です。

中にはキャンペーンやプロジェクトの初期段階から参画するケースもあり、その業務内容は多岐に渡ります。

データの分析業務におけるの年収・収入

専用ツールなどを使ってデータ分析を行い、コンテンツの改善をしていく業務は商品認知・購入を促すうえで非常に重要です。

コンテンツマーケティング業務におけるの年収・収入

コンテンツの企画と運用を担うコンテンツマーケティングという仕事もあります。

プロジェクトやチームの構成によって関与する業務範囲は異なりますが、新規企画の構築や個別記事の構成に取り組むことが一般的です。

文章や素材の制作に携わる場合、マーケティングではなくてもWebライティングや編集の経験が役立つことも多いです。

未経験からフリーランスWebマーケターとして年収を上げるには？

自由なスケジュールやクライアントとの関係、そして成果に応じた収入の可能性がフリーランスを選ぶ魅力です。しかし、未経験からスタートすることは容易ではありません。

ここでは、フリーランスWebマーケターとしての成功に向けて、必要なステップと戦略について紹介します。

組織の一員ではなくフリーランスとして活躍の幅を広げたいと考えている方は、ぜひ押さえておきましょう。

まずは実績が必要

実績を積み重ねながら信頼性を高め、クライアントからの仕事を獲得することが、フリーランスWebマーケターとして成功するための第一歩です。

たとえば、自分自身でWebサイトやオンラインプロジェクトを開始し、成功を収めることで自身のスキルを証明できます。

ほかにも、Freelancerのようなプラットフォームでプロジェクトを受注し、実績を積むことも有効です。

まずはポートフォリオにできる成果を得ることや実績を積むことを考えましょう。

独学でスキルを習得する

独学でスキルを習得するには熱意と自己管理能力が必要です。

幸いなことにWeb上には無料または有料の学習リソースが豊富にあるため、オンラインコースやWebサイト、ブログ、YouTubeチュートリアルなどを活用しましょう。

マーケターが監修した書籍もたくさん発行されているので、レビューや口コミを参考にしながら探すのもおすすめです。

スクールに通う

Webマーケティングスクールに通うことはスキル習得に非常に役立ちます。

そのため、まずは自分のキャリア目標と学びたい分野を明確にしましょう。

年収をあげるためにはSEOやWeb広告、コンテンツマーケティングなど、どの領域のスキルアップが必要なのかを考えます。

また、質の高い教材や経験豊富なトレーナーがいるか、受講生のレビューや評判はどうかなどもしっかり調査することをお忘れなく。

無料の体験コースやカウンセリングを行っているスクールも多いので、事前に不安な点や疑問点を解消して納得のいくスクール選びをしましょう。

就職してしまう

いっそ就職してからWebマーケティングスキルを習得し、フリーランスに独立する方法は実に合理的です。

そのため、まずは求人サイトで未経験歓迎の仕事を探し、自分の学習意欲と熱意をアピールしましょう。

ただし、全くの未経験は厳しいので事前に最低限の知識を習得することが重要です。

デジタルマーケティングの基礎、SEO、ソーシャルメディアマーケティング、コンテンツ戦略など、基本的な概念は叩き込んでおきましょう。

仕事に必要な知識や具体的業務内容がイメージできるだけでも、自分が入社後にどのような貢献ができるかといったアピールに具体性を持たせられます。

フリーランスとして開業する

十分なスキルと信頼性を築いたらフリーランスとして独立する準備が整った証拠です。

個人事業主の開業届を提出することで、法的にフリーランスとしての事業を開始できます。

税務や法的な手続きは難しい内容も多いので、アドバイスを専門家から受けることもおすすめです。

フリーランスWebマーケターがさらに稼ぐには？

フリーランスWebマーケターとして安定した収入を得たら、さらに稼ぐ方法を模索したいですよね。

ここでは成功したフリーランスWebマーケターが収益を増やすためのベストプラクティスに焦点を当て、キャリアを次のレベルに引き上げるヒントをお伝えします。

スキルを習得する

一般的なスキルに加えて、希少価値の高い専門分野を身につけることが収益向上につながります。

たとえば、特定の業界に特化したマーケティングスキルを習得するか、新興技術やトレンドに詳しくなることで市場での競争力を高めることが可能です。

クライアントは自社の社員にはない専門知識を求めることが多いので、それに応えることで高い報酬を得る機会が増えます。

そのため、幅広いスキルと専門知識を組み合わせ、クライアントに多彩な提案を行うだけでなく、希少価値の高いスペシャリストとして認識してもらえる働きをしましょう。

Webマーケティングのトレンドは日々移り変わり、常に最新の情報や技術を取得しておく必要があります。

市場価値の高い人間でいるためにも、継続的なスキル向上は必要不可欠です。

実績を積む

実績は自身の能力と専門知識を証明するものです。

クライアントは常に実際の成果を通じてマーケターが提供する価値を確認します。

よりよい働きをしてくれる人材がいれば、仕事はそちらにシフトしてしまうでしょう。

そのため、高いクオリティの仕事を常に提供すれば、クライアントは正しく評価し見合う報酬を支払ってくれます。

したがって、フリーランスWebマーケターとして実績を積むことは自己単価を上げ、より収益を増やすための大事なステップなのです。

上流の案件を取る

上流工程の仕事や元請けとしての役割は、年収を増やすために有利な方法であり、高い報酬を得るチャンスです。

上流工程に関与することでプロジェクト全体に影響を与える能力を発揮し、高いコンサルティング料を得られます。

また、元請けとしてクライアントから直接仕事を受注すれば、中間業者を介さずにプロジェクトに参加できる利点があります。

これにより報酬の一部を中間業者に支払う必要がなくなり、収益も最大化することが可能です。

フリーランスWebマーケターになる場合の注意点

Webマーケティングの世界は魅力的で、多くの人が自由なスケジュールとクリエイティブな仕事に魅了されてフリーランスWebマーケターになろうと考えています。

しかし、この道を選ぶ前に把握しておくべき注意点があります。

最後に、フリーランスとしてWebマーケティングのキャリアを成功させるために、考慮すべき重要なポイントをご紹介します。

準備はしっかり整える

Webマーケティングは競争が激しい分野です。

スキルと実績が不足していると、ほかの経験豊富なフリーランサーやエージェンシーに競り負ける可能性が高まります。

また、クライアントは常に結果を求めます。スキルが不足していると期待に応えることが難しく、クライアントからリピートの仕事を受ける機会が失われます。

実績やスキルを積み重ねることは、フリーランスWebマーケターにとって非常に重要です。

案件を抱えすぎない

過剰な案件を抱えると、各プロジェクトに適切な時間と注意を割く余裕が失われ、成果物の品質が低下したり納期遅れの原因になったりします。

結果としてクライアントに提供する商品価値を低下させ、リピートの機会を失う可能性があります。

また、過度な作業負荷はストレスを増加させ、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性があります。

長時間の作業や連日の締め切りに対処することで心身に不調をきたしては元も子もありません。

Webマーケティングの仕事で年収を上げていこう

フリーランスWebマーケティングは未経験からでも可能であり、年収を上げるチャンスが広がっています。

会社勤めは安定した収入がありますが、昇進やボーナスに依存し、年収の上限が比較的低いです。

また、職務内容と必要なスキルを特定して採用するジョブ型雇用は日本でも増加しており、入社後に職務が不要になったり、自身のスキルが企業の要求水準に届かなかったりする場合、最終的に離職を選択することになります。

会社勤めが一生安心・安定という時代はもう終わりに向かっているのです。

一方、フリーランスは案件やクライアント数に依存するため、自己管理と努力次第で年収の上限が高まっていきます。

着実にスキルと実績を積み重ね、自己管理とバランスを保つことでWebマーケタ―として成功できるでしょう。

本記事を参考に、Webマーケティングの世界におけるキャリアアップと収益性の可能性を模索してください。

nig

webマーケター / フリーランス

広告代理店・ベンチャー企業のWEBマーケターを経て、フリーランスとして独立。プログラミングやWEBデザインのスクールに通うも、最終的にWEBマーケティングを専業とし、中小企業から上場企業の広告運用・SEO対策支援に従事。スクール運営やWEBマーケター採用(人事)の経験から「NEW WEB WORK」ではWEBのスキルを身につけたいへの情報発信・アドバイスを行なっている。